岸田氏、安倍派と密会「財政よりもまずは経済」 ちらつく元首相の影

有料記事

西尾邦明
[PR]

経済インサイド

 厳しい寒さに見舞われた2月3日夜。東京・赤坂の日本料理店で、首相の岸田文雄は、官房副長官で側近の木原誠二と向かい合っていた。

 2時間ほどの会食を終えて出てきた木原は報道陣に「久しぶりに総理と2人で食事をした。プライベートの話だけだった」と述べ、車に乗り込んだ。

 だが、実際は違った。

異次元の金融緩和を進めたアベノミクスは、財政への規律を失わせたと言われます。この10年で政府・自民党はどう変質していったのでしょうか。その源流をたどります。

 もう1人、表には出ていない人物がいた。参議院のベテラン西田昌司。自民党の安倍派に属し、「国債は借金ではなく通貨供給」が持論の党内きっての積極財政論者だ。岸田とは距離があると見られていたが、この「密会」で2人は財政論議に花を咲かせた。

 「岸田内閣は財政出動で経済…

この記事は有料記事です。残り2782文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

春トク_2カ月間無料
富はどこへ 異次元緩和10年 5つのなぜ

富はどこへ 異次元緩和10年 5つのなぜ

金融緩和とは結局、何だったのか。分かりやすいイラストや専門記者の解説で探るとともに、私たちの暮らしへの影響を検証します。[もっと見る]