ベラルーシ独立系メディア元編集長らに禁錮12年 反政権運動支える
ベラルーシの国営ベルタ通信によると、同国の首都ミンスクの裁判所は17日、同国を代表する独立系メディアで、昨年閉鎖に追い込まれたニュースサイト「TUT・BY」(トゥト・バイ)の元編集幹部らに禁錮12年の判決を言い渡した。同国では今月3日にも昨年ノーベル平和賞を受賞したアレシ・ビャリャツキ氏(60)に禁錮10年が言い渡されるなど、人権活動家やジャーナリストに対する弾圧が続いている。
判決を受けたのは、トゥト・バイのマリーナ・ゾロトワ元編集長(45)ら同メディアの女性幹部2人。脱税や「敵意の扇動」などの罪に問われた。
トゥト・バイは2000年に地元ジャーナリストらによって創設された。ベラルーシでは新聞やテレビの多くが政権の支配下に置かれる中、10年代に入って独立系のインターネットメディアが発展。トゥト・バイはその中でも最も人気のあるメディアとして知られ、20年8月の大統領選での不正疑惑を機にルカシェンコ大統領に対する退陣要求運動が全国に広がった際も市民の重要な情報源となった。
ロシアのプーチン政権の後ろ…
- 【視点】
ルカシェンコという政治家は、1994年にベラルーシ大統領に就任し、以来30年近く、独裁体制を強化してきた。いつしか、「欧州最後の独裁者」と呼ばれるようになった。実際には、その後ロシアでプーチン政権が成立したので、「欧州最後」ではなくなったわ