空港で堂安と誓った「4年後」 田中碧が語る思考の源、本との出会い
「次は自分が化け物になって戻ってきたい」
16強に終わった昨年のワールドカップ(W杯)。カタールの地でMF田中碧(ドイツ・デュッセルドルフ)はそう誓った。これからのチームを引っ張る中心として期待される24歳は、いま、何を思うのか。
想像していなかったW杯のピッチ
次のW杯へ、最初の一歩。W杯カタール大会後、初めての代表戦に臨むメンバー26人が15日に発表された。田中も順当に、名を連ねた。
そして、冷静だった。
「もちろん、うれしいですけど、代表は常に競争がある場所。自分は、持っている力を出すだけ」
オンラインのインタビューに、淡々と言葉を紡ぐ。
自ら引き合いに出したのは、W杯カタール大会の4年前、18年のことだ。森保一監督が初めての采配を振るった時、自身は、当時所属していたJ1川崎フロンターレでまだ1試合も公式戦に出たことがない状態だった。
「あの時、自分がW杯のピッチに立つなんて、僕も想像していなかったし、周りの誰も想像していなかったと思う」
そこから、主に23歳以下で編成する東京五輪の代表などを経て駆け上がり、A代表に定着した。そして、これから。田中のような若手が台頭すれば、26年W杯で誰がピッチに立つのかはわからない。
もちろん、自信はある。
「毎日しっかりやれば、自分が想像する以上の場所に行けるし、今まで歩んできた4年間以上の成長もできる」
目標を掲げ、日々の積み重ねを大事にしてきた。W杯カタール大会での歴史的なゴールも、その姿勢がもたらしたものだった。
ロッカールームで見返したノート
22年12月1日、ドーハのハリファ国際競技場。
負ければ1次リーグ敗退が決…
- 【視点】
ノートと読書。考えながら成長を続ける田中碧選手にとって、ピッチ外の大切なツールなのだなあと感じます。 ノートと言えば、昨季限りで現役引退した中村俊輔さんの「サッカーノート」は有名です。野球の大谷翔平選手は岩手・花巻東高時代、81マスのシー