第48回「あれがなければ監督になってない」栗山英樹が米映画に重ねた理想郷

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山口史朗
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 21日にあった「第5回ワールド・ベースボール・クラシックWBC)」決勝で米国代表を3―2で下し、選手たちに胴上げされた。

 宙を舞うこと10回。監督の栗山英樹は、その後の会見で選手をたたえた。「すべての選手が一生懸命やってくれた。ダル(ダルビッシュ有)も、吉田正尚やヌートバー選手も、いろんなところでやっている選手が心を通わせてくれた」

 そして続けた。

 「(今日の試合を)見ていた日本中の子どもたちがかっこいいなと思って、野球をやろうという子が必ずいる。そのことがすごく僕はうれしい」

世界一への物語 侍ジャパンの素顔

白球を追いかけ、大人になった。喜びばかりじゃない。悔しい経験もした。くじけそうになったこともある。すべては、あのとき描いた夢へと続く道のりだった。世界一奪還を誓う者たちの〝ストーリー〟を紹介する。

 栗山が「あれをつくってなかったら、僕はきっと監督になっていなかった」と表現する場所がある。

 栗山にとって、それは「夢の…

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    中川文如
    (朝日新聞スポーツ部次長)
    2023年3月21日5時59分 投稿
    【視点】

    まだ栗の樹ファームが完成する前、取材で栗山町にうかがったことがあります。札幌から車で向かう道路の両側に果てしなく広がる緑が印象的でした。その地に球場が完成して20年余り。栗の樹ファームの主である栗山監督が日本代表を率いて米国に乗り込むなんて

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    後藤太輔
    (朝日新聞スポーツ部次長=子ども、社会)
    2023年3月23日14時17分 投稿
    【視点】

     人と人が遊びながら仲良くなっていく。トップスポーツの監督が大事にしている、スポーツの原点が、注目を浴びる大会をきっかけにより広く知られるとうれしいです。このような取り組みが広がることを期待したいです。  トップのレベルが高くなっても、す

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