社の高橋投手、目標に変わった甲子園 四球直後に「悔いの残る1球」

熊谷姿慧
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 (20日、第95回記念選抜高校野球大会2回戦 海星5―1社)

 三回表、社の高橋大和投手(3年)は無死二、三塁のピンチを背負った。2点を追う展開、もう1点もやれない。「抑えたい」。自信のある直球にこだわらずに変化球を織り交ぜることに。2三振を奪うなど無失点で切り抜けた。

 夏の甲子園初出場を決めた昨年の兵庫大会は背番号13を背負い、3試合に登板した。だが、登録選手が2人減る甲子園でベンチから漏れた。夢は「超一流のプロ野球選手」。甲子園出場は目標ではなく、そこまでこだわりがなかったが、先輩や同級生の活躍を目にしたことでうらやましさも芽生えた。「甲子園への欲が出てきました」

 その後、気持ちを切り替え練習に励み、エースとして春の甲子園に出場できることに。あこがれの舞台のマウンドは「ふわふわとした気持ちで浮足立っていた。終始しんどかった」。

 1点差で迎えた五回2死一、二塁、四球を出した直後の初球を相手打者に打ち返され、2点適時三塁打を浴びた。「後悔している一球。もっと慎重にいくべきだった」

 次の目標は今夏の兵庫大会で勝ち上がり、再び甲子園のマウンドに立つことだ。「思うようなピッチングができなかった悔しさを今後に生かします」(熊谷姿慧)

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