岸田文雄首相は20日、5月19~21日に広島で開く主要7カ国首脳会議(G7サミット)に韓国やオーストラリアなど8カ国の首脳と、7の国際機関の長を招待すると発表した。訪問先のインドの首都ニューデリーで記者団に明らかにした。
招待する8カ国はこのほか、主要20カ国・地域(G20)議長国のインド、インドネシア、クック諸島、コモロ、ブラジル、ベトナム。国際機関は、国連、国際エネルギー機関(IEA)、国際通貨基金(IMF)、経済協力開発機構(OECD)、世界銀行、世界保健機関(WHO)、世界貿易機関(WTO)。
首相は発表に先立ち、モディ首相と会談し、G7サミットに招待し、モディ氏は出席を表明した。
インドは「グローバルサウス」と呼ばれる新興国や途上国の「代弁者」を自称する。首相は会談後の共同記者発表で、G7サミットについて「法の支配に基づく国際秩序の堅持と、グローバルサウスと呼ばれる国々を含むG7を超えた国際社会のパートナーとの関係強化の二つの視点から、国際社会が直面する諸課題について取り上げたい」と話した。
首相はG7サミットでロシアによるウクライナ侵攻を主要な議題に据える考えだ。歴史的にロシアと友好関係を持つインドが参加することで、ロシア制裁やウクライナ支援強化についてどのような議論が展開されるのかも焦点になる。
首相とモディ氏との会談は就任後4回目。日本は、日米豪印4カ国の協力枠組み「QUAD(クアッド)」で連携を強めるなど、インド太平洋地域の大国で民主主義国家のインドとの関係を重視している。会談で両氏は、外務・防衛閣僚会合(2プラス2)や航空自衛隊とインド空軍による戦闘機共同訓練など、安保協力の進展を歓迎した。
■グローバルサウスへの対応で…
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