色違いの僕らを成長させてくれた吹奏楽 大切なのは演奏だけじゃない

有料記事

河原田慎一
[PR]

 誰かと一緒であることを求めない――。ばらばらな個性を持った生徒が集まり、共に吹奏楽を奏でる楽団が、京都府宇治市の京都翔英高校にある。団員の生徒に共通するのは、小中学校時代の不登校の経験だ。

 同校の吹奏楽団「Colors(カラーズ)」。同校には、不登校を経験した生徒が対象の学級「フリーアカデミー(FA)クラス」があり、週2時間の「総合的な探究の時間」で吹奏楽を選べる。カラーズはFAクラスの生徒が所属し、約30人が参加。同校の吹奏楽部とは別で、掛け持ちしている生徒も7人いる。演奏会前などには、吹奏楽部と一緒に練習することもある。

記事の後半では、カラーズを指導する嶋田大作教諭がその魅力を語ります。カラーズと吹奏楽部の合同演奏会は、23日午後4時から宇治市文化センターで(入場無料)。

 その一人、団長の小原諒也(りょうや)さん(3年)は、中学1年の時に親の転勤でインドの日本人学校に通ったが、環境の変化が激しく生活リズムを崩して不登校になったという。1年で帰国したが、その後も精神的に不安定な状態が続いた。「帰国してから1年ぐらい、学校に行こうと頑張ったが、一度リズムが狂ってしまうと、抜け出すのが大変だった」

 だが、登校して友達に会い…

この記事は有料記事です。残り547文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません