トルコ・シリア地震、死者5万6千人超 EUなど70億ユーロを拠出
2月にトルコ南部からシリア北部にかけて起きた大地震で、トルコ国内の死者が5万人を超えた。災害緊急事態対策庁のユヌス・セゼル長官が20日に明らかにした。アナトリア通信が伝えた。国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、シリアの死者は6千人以上で、両国の死者は計5万6千人を超えた。
米地質調査所によると、2月6日、トルコ南部を震源とするマグニチュード7・8と7・5の地震が相次いで発生した。セゼル氏は、この地震でのトルコ国内の負傷者は約10万7千人と話した。アナトリア通信やOCHAによると、この地震によるトルコの被災者は約1350万人、内戦下のシリアでは約400万人に上るという。
AP通信によると、復興支援について話し合うため、欧州連合(EU)の欧州委員会は20日、EU加盟国やNGOなどを集めた会議を開いた。被災した両国に対して補助金や融資で計70億ユーロ(9850億円)の資金を拠出することを明らかにした。
トルコのエルドアン大統領はこの会議でのビデオ演説で、トルコの被害は1040億ドル(13兆6千億円)に上るとしたうえで、「このような大災害に一国で対応するのは不可能だ」と述べ、国際的な支援に謝意を示した。(エルサレム=高久潤)
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