コロナ禍で独自の緊急事態宣言、有識者の評価は 北海道の鈴木知事
鈴木直道・北海道知事の1期目の任期が間もなく終わる。鈴木知事が任期の大半を費やしたのが、新型コロナという未知のウイルスとの戦いだ。これまでに道内で約134万人の感染者、死者約4500人を出した新型コロナ。道は効果的な対策を講じてきたのか。有識者に評価を聞いた。(中野龍三)
「病床確保できていた」石井吉春・北大公共政策大学院客員教授
――道の対策をどう評価しますか
「最初は後手後手だったが、徐々に手慣れて、基本をおさえた対応をしていた。コロナの唯一無二の対抗措置は病床の確保。医療界の協力を得て総じて確保できていた」
「後半は社会経済活動に過度な影響を与えない対策がとられていた。政策的な対応は素直に評価していい」
――課題はありましたか
「コロナの間、全国的に生まれる子どもの数が減ったが、人口減少が先行する北海道にとって影響は大きい。少子化対策に目を向けなかったのは将来に禍根を残すことになる」
「高齢者の感染リスクを下げる政策が中心で、若年層への目配りが足りなかった。自粛やオンライン化で人とつながれない社会、社会に溶け込めない層を生み出したことは深刻だ」
――札幌市の医療が逼迫(ひっぱく)した「第4波」では、対応が遅いとの批判もありました
「当初はコロナ感染の中心地…

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