アナザーノート 青田秀樹記者
経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)の記者会見が、おもしろい。
経済の好循環を目ざして賃上げの旗を振り、「どきどきしながら待っている」と語っていた3月15日の春闘の集中回答日。大手企業の満額回答が相次ぐ結果だった。「出だしがいいんで、ほっとしています。色んな数字のとりまとめ、発表を、やっぱりどきどきして待ちたい。楽しみを込めてという意味もありますけど、はい」
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「財界総理」とも言われてきた近寄りがたそうな経団連会長のイメージとは、どうも違う。
筆者の主な取材対象は経済人。記事になりづらい発言が、ことのほか強い印象を残すことが少なくない。そのいくつかを取材ノートから紹介する。
十倉氏は2月、米国に出張した。デフレが続いた日本とは異なる米国の物価を、どう実感したのか。そんな質問にホテルの朝食を例にして答えた。
■アボカドトーストの朝食に「…