「財界総理」経団連会長の語る力いかほどか 記者会見から探ってみた

有料記事アナザーノート

青田秀樹
写真・図版
[PR]

アナザーノート 青田秀樹記者

 経団連の十倉雅和会長(住友化学会長)の記者会見が、おもしろい。

 経済の好循環を目ざして賃上げの旗を振り、「どきどきしながら待っている」と語っていた3月15日の春闘の集中回答日。大手企業の満額回答が相次ぐ結果だった。「出だしがいいんで、ほっとしています。色んな数字のとりまとめ、発表を、やっぱりどきどきして待ちたい。楽しみを込めてという意味もありますけど、はい」

ニュースレター「アナザーノート」

アナザーノートは、紙面やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先行配信する新たなスタイルのニュースレターです。レター未登録の方は文末のリンクから登録できます。

 「財界総理」とも言われてきた近寄りがたそうな経団連会長のイメージとは、どうも違う。

 筆者の主な取材対象は経済人。記事になりづらい発言が、ことのほか強い印象を残すことが少なくない。そのいくつかを取材ノートから紹介する。

 十倉氏は2月、米国に出張した。デフレが続いた日本とは異なる米国の物価を、どう実感したのか。そんな質問にホテルの朝食を例にして答えた。

■アボカドトーストの朝食に「…

この記事は有料記事です。残り2903文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません