WBC決勝の相手は「史上最強」アメリカ スター選手だらけの打線
3大会ぶりの世界一奪還まであと1勝――。20日(日本時間21日)、米マイアミであったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝で、日本代表は劇的なサヨナラ勝ちを収め、14年ぶりの頂点が目前に迫った。21日(同22日)に行われる決勝の先発投手は、今永昇太(DeNA)。米国代表は右腕ケリー(ダイヤモンドバックス)の起用が予想される。
大会前から盛り上がっていた話題が、ついに実現する。“日米決戦”。球界を代表するエンゼルスの大谷翔平と、マイク・トラウトが異なるユニホームで顔を合わせる。
米メディアでも最高のカードとの評判だ。大谷も「最高の舞台で最高の相手」と心待ちにしている。
球宴経験者が多数いる米国の快進撃を支えているのが、トラウトが2番に座る強力打線だ。「史上最強」の呼び声が高く、6試合で49得点、参加チーム最多の計10本塁打。過去にリーグのMVP(最優秀選手)や本塁打王、打点王に輝くなど、1~9番にスター選手が名を連ねる。
準々決勝のベネズエラ、準決勝のキューバ戦ともに逆転勝ちを収めており、デローサ監督は「みんなよくバットが振れているし、次打者にうまくバトンを渡せている」と目を細める。
特に絶好調なのが、指揮官が「すべてを打ち返している」と説明する9番のターナー(フィリーズ)だ。準々決勝で逆転のグランドスラムを放つなど2戦連続で本塁打を記録している。
日本の先発投手が左の今永とあって、米国は右打者を並べてくる可能性が高い。1次ラウンドで不調だったアロンソ(メッツ)にも当たりが出始め、打線に穴は見当たらない。
日本のチーム防御率は2・33で参加20チーム中1位。米国打線をいかに抑えられるかが、勝利の鍵を握る。一方、米国の投手陣は、チーム防御率4・33と不安定。絶対的なエースも不在でつけいる隙はありそうだ。
WBCでの対戦は過去に3度あり、通算成績は米国の2勝1敗。直近は17年の準決勝で米国が2―1で勝利した。米国の2連覇か、それとも日本の復権か。
大谷は優勝への自信を語っている。「みんなが臆することなく、『メジャーには』と受け身にならない。自分たちの野球ができるよう、絶対勝てると切り替えたい」。試合は21日午後7時(日本時間22日午前8時)に開始予定だ。(マイアミ=遠田寛生)
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