韓国がGSOMIA「正常化」通知 日本の輸出手続き優遇復帰も指示

ソウル=鈴木拓也 稲田清英
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 韓国外交省は21日、日韓の懸案となっていた「軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)の「正常化」について、外交ルートを通じて日本側に正式に通知したと発表した。また、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は21日の大統領府の会議で、日韓が互いに相手を輸出手続きの優遇国から外している問題をめぐり、韓国が先行して日本を優遇国に戻すための法的な手続きを進める方針を示した。

 安全保障上の機密情報を互いに円滑に提供できるようにする同協定については、韓国が文在寅(ムンジェイン)前政権下だった2019年8月に破棄を通告。米国の説得などで通告は「効力停止」とされたが、撤回されてはいなかった。この日、破棄通告と効力停止の両者の撤回を日本側に伝えたという。

 破棄の通告は、徴用工問題や日本の対韓輸出規制の強化など関係悪化につながった一連の動きの一つで、16日の日韓首脳会談後の記者会見で尹錫悦大統領が正常化させると述べていた。

 尹氏は21日の大統領府の会議で、日韓首脳会談の場で「北朝鮮の核・ミサイルに関する情報共有が急がれると判断した。日米韓、韓日の軍事情報協力を強化する足場を築いた」と言及。正常化を宣言した意義を強調した。(ソウル=鈴木拓也、稲田清英)

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