タイ総選挙、5月14日に投開票へ 「次期首相」調査1位は野党候補

バンコク=大部俊哉
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 20日に解散したタイ下院(定数500)の総選挙の投開票日が5月14日に決まった。選挙管理委員会が21日、発表した。軍主導の政権が継続するか、タクシン元首相派の最大野党「タイ貢献党」が政権を奪還するかが焦点となっている。

 総選挙は小選挙区400議席、比例代表100議席で争われる。プラユット首相は当初、5月7日に実施される見通しを示していたが、後ろ倒しになった。

 プラユット氏は陸軍司令官だった2014年にクーデターを主導してタクシン派の政権を覆し、軍事政権の暫定首相となった。民政移管に向けた19年の総選挙を経て、親軍政党「国民国家の力党」を中心とする連立政権の首相に就いた。

 今回は、プラユット氏が入党した新党「タイ団結国家建設党」や「国民国家の力党」の親軍勢力に、タイ貢献党をはじめとする野党勢力が挑む構図となる。

 タイ国立開発行政研究院(NIDA)が19日に公表した世論調査では、「次期首相にふさわしい人物」として、タイ貢献党が首相候補の一人に指名する予定のタクシン元首相の次女ペートンタン氏が38・20%で1位となり、3位のプラユット氏(15・65%)に大きく差をつけている。(バンコク=大部俊哉

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