松山ケンイチさん、福祉学ぶ学生に特別授業 介護殺人問う映画に出演

小原智恵
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 介護殺人を問う映画「ロストケア」が24日から公開される。愛知県美浜町日本福祉大学で、主演の松山ケンイチさんや長澤まさみさんら出演者を招いての特別公開授業があった。

 映画では高齢者を殺害した介護士(松山さん)と、法の正義の下で罪を追及する検事(長澤さん)が対峙(たいじ)し、互いの「正義」をぶつけ合う。ヤングケアラーや高齢者の犯罪などを扱いながら介護現場の実態を描いた作品だ。

 17日の特別公開授業には、社会福祉を学ぶ学生220人が参加。映画の鑑賞後には、出演者や、前田哲監督、原作者の葉真中顕(はまなかあき)さんらが映画への思いを語った。介護殺人の予防に詳しい同大の湯原悦子教授が、問題の背景を解説した。

 社会福祉学部3年の木野村帆波さんは自身もヤングケアラーの当事者だったといい、「外から見ることのできない家庭の現実を知ってもらう映画だった」と感想を述べた。主演の松山さんは「みなさんとも僕とも変わらない、異常さがない人を演じることを大切にした。まわりの人たちがこういう人を孤立させないことが必要」と話した。小原智恵

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