近寄れぬ現場、遺族「監視されている」 中国航空機墜落事故から1年

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梧州=井上亮
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 中国南部・広西チワン族自治区で中国東方航空機が墜落し、乗客と乗員の132人全員が亡くなった事故から21日で1年がたった。航空当局が20日に公表した事故の報告書では、原因などは調査中とされ、遺族らは言論統制の中で事故を語ることができない状況だ。

 21日、同自治区梧州市の航空機が墜落した山林近くにつながる道には柵が設けられ、当局者らが監視していた。地元当局の幹部は記者に「ここ数日は4~5組の遺族が追悼に訪れている。そっとしておいてほしい」と話した。

 事故の原因や背景、遺族への補償などについて中国国内ではこれまで、ほとんど報じられていない。航空機はほぼ垂直に落下したとみられ、昨年5月には米紙ウォールストリート・ジャーナルが、コックピット内の誰かが意図的に機体を急降下させた可能性があると報じたが、中国の官製メディアは航空当局の話を引用して否定した。

「声を上げたいが」

 航空当局が20日に公表した…

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