トランプ氏が「逮捕」予告の火曜日、大きな動きなし NYは厳戒態勢
トランプ米前大統領の起訴が近いとの観測が強まるなか、捜査が進むニューヨークでは緊張が高まっている。マンハッタン地区検察官の事務所前では21日、早朝から多くの報道陣が集まった。ニューヨーク市警は暴動に備え、裁判所や検察官事務所の前に鉄柵を張り巡らせて警戒を続けているが、大きな混乱は起きていない。
トランプ氏は18日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「来週火曜日(21日)に逮捕される」と投稿した。ただ、21日午後時点でも逮捕の動きはない。
一方で、トランプ氏が支持者に向かって抗議するよう呼びかけたことで、ニューヨークでは混乱が起きる懸念が高まった。
トランプ支持者の抗議、小規模にとどまる
検察官事務所前では21日朝、十数人がトランプ氏の起訴を求めた。「トランプを逮捕せよ」と印刷されたシャツを着て街頭に立った元高校教師ロバート・クルーンキストさん(74)は「誰も法から逃れることはできない。ニューヨーカーとして抵抗の意思を示すためにきた」と話した。
トランプ氏の支持者らによる抗議活動は小規模だった。
NBCニュースによると、ニ…
- 【解説】
財力も権力も知名度も「大統領経験」も関係なく、逮捕・訴追・裁判・懲罰を経て罪を償うのが法治国家の基本。しかし、アメリカという法治国家には、はでな弱点が一つある。陪審員制度だ。2020年の最高裁の判決で、重罪において陪審員の満場一致が有罪の条