政府、原発事故被災地の一部で避難指示解除を決定 浪江町と富岡町

今泉奏
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 政府は22日、東京電力福島第一原発事故で「帰還困難区域」に指定された福島県浪江、富岡両町の避難指示を解除すると発表した。解除日は浪江町が31日、富岡町が4月1日。政府は昨年春以降、帰還困難区域内の避難指示解除を進めており、すでに葛尾村双葉町、大熊町で実施。残る飯舘村は今春を予定する。

 22日に開いた原子力災害対策本部会議で決めた。岸田文雄首相の代理を務めた松野博一官房長官は、「原子力災害からの復興再生には、今後も中長期的な対応が必要だ」と述べた。

 浪江町は31日午前10時、富岡町は4月1日午前9時に解除する。ただ、解除対象となる地域は、帰還困難区域の面積のうち1割に満たない。政府は2020年代に全ての希望者を帰還させる方針で、今国会では解除対象外の地域でも帰還できる制度を盛り込んだ福島復興再生特別措置法の改正案を提出している。(今泉奏)

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