日本語指導が必要な子へ、8言語で漢字を学ぶアプリを開発 東京外大
日本語指導が必要な子どもが増えている。海外にルーツがあり、日本で生活する子どもたちが、楽しく日本語や漢字を学べる方法はないか――。東京外国語大多言語多文化共生センターの小島祥美准教授(49)が中心となり、電気通信大(東京)発のベンチャー企業とともにこのほど開発したのが、8言語で学べる漢字学習アプリだ。いったいどんなアプリなのか。
画面には、椅子の上に猫が乗った絵。その上には、スペイン語で「¿Donde esta el gato?」(ねこはどこにいる?)の文字があり、絵の下には、日本語で「いすの上」とある。画面を触ると、漢字の読み方と意味が表示されたり、読みの音声が流れたりする。
3月までにアンドロイド版でリリースされたアプリ「たふマルリン」。小学1~3年の漢字を学ぶことができる。「母語で漢字を学ぶことができるのが大きな特長」と小島さんは話す。
東京外大では、2007年からホームページで、多言語で学べる教材を無料で公開している。月平均1万ダウンロードをほこる人気教材だ。この教材を元に、小島さんが東京外大に着任後の21年から、アプリ開発が始まった。
アプリ化にあたって意識した…
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- 【視点】
漢字は日本語を母語としない子どもたちにとって、大きなハードルの1つ。苦手意識を持つ子どもも少なくない中で、こうしてアプリを使って楽しく学べることは子どもたちのモチベーションにつながります。加えて、このアプリの素晴らしい点は、記事中にもある通
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