高速周りに物流施設、EC化で続々 工業地価、バブル後最高の伸び

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 都市近郊の高速道路のインターチェンジ(IC)や空港の周辺で、大型の物流施設が増えている。国土交通省が22日に発表した公示地価では、集積地で地価上昇傾向が色濃く出た。ネット通販(EC)が広がり、ニーズが高まっている。

 千葉県柏市の常磐道の柏IC周辺は、地価が20%以上、上がった。多くの物流倉庫が立ち並ぶ。5キロほど離れた流山IC(同県流山市)周辺には巨大な倉庫群が連なり、アマゾンや楽天の施設もある。

 物流大手日本GLPの物流施設「アルファリンク流山」は、6月の全面開業に向けて建設が進む。南北2キロに計8棟、延べ床面積は計90万平方メートルと国内最大規模だ。もとは水田地帯で、16年に工事が始まった。6棟が完成し、いまは満床状態だという。2月末時点で約2200人が働く。

 通勤時間帯の混雑を防ぐために顔認証のゲートが設けられた。地域住民も来られるカフェテリアや、入居企業が打ち合わせや商談に使えるシェアオフィス、休憩や仮眠ができるラウンジを備え、別の建物には託児所もオープンする。担当者はテナントを引き付けるために、「『暗い』『きつい』という物流施設のイメージを変えたい」と話す。

 物流施設としてのニーズも多様化している。貨物や備品を保管する倉庫に限らず、冷凍・冷蔵や食品加工、組み立てなどの工場としても使われるようになっている。全国1300万平方メートル以上の敷地で物流施設を開発をしてきた大和ハウス工業によると、近年は半導体関連企業の入居や打診も増えてきているという。

■需要以上の供給 市場どうな…

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