雪と向き合ってきた札幌 除雪と五輪招致から見えた市長の流儀
札幌市は世界でも指折りの「雪が降る大都市」だ。雪は観光客の呼び水になる半面、災害を引き起こす厄介な存在にもなる。少子高齢化が進むなか、どうつきあうのか。昨冬の大雪の混乱と、2030年冬季五輪・パラリンピック招致。二つの事象から秋元克広市長の流儀を検証する。
◇
昨年1月20日に開かれた記者会見、大雪で除排雪が遅れた理由を問われた秋元氏は、市が直面する構造問題を語り始めた。
「今まで通りの除排雪水準を維持していくのが、非常に難しくなっています」
当時は記録的なドカ雪に見舞われていた。市民の批判を意識してか、秋元氏は次のように説明した。
夏場の工事減少や大型二種免許の保有者の減少で、「北海道全体のダンプトラックの保有台数が大幅に減っている」と強調。体制を持続可能にするため、「市民の皆さんにも我慢していただく部分も出てこざるを得ない状況」とも語った。
「今年の除雪がいいのは…」
秋元氏は、雪対策に手をこま…

統一地方選挙・衆参補選2023年
ニュースや連載、候補者など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]