光と影の映像美、アニー賞のアニメ「ONI」の展覧会が東京・立川で

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森治文
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 「アニメのアカデミー賞」とも言われるアニー賞を2月下旬、2部門で受賞した「ONI~神々山のおなり」。鬼を題材にしたこのCGアニメの世界観を表した展覧会「ONI展」が、東京都立川市の「PLAY! MUSEUM」で開かれている。作品の一部を鑑賞できるほか、アニメに出てくるシーンの再現、体験コーナーなど、アニメ同様に小さな子どもも楽しめる内容となっている。

 監督は、米国のCGアニメスタジオ「ピクサー」出身の堤大介さん。作品はネットフリックスのオリジナル作品として配信中で、アニー賞では「テレビ/メディア部門」のリミテッドシリーズ作品賞とプロダクションデザイン賞を受けた。

 展覧会会場に入ってしばらく進むと、太鼓橋が待ち受ける。作品内では「戻り橋」と名付けられ、主人公のおてんば娘「おなり」やユーモラスな神や妖怪らが暮らす自然豊かな村と、鬼がうごめく村をつなぐ。

 鬼は姿が見えないものを表す「隠(おぬ)」が転じたともいわれ、それが恐怖の象徴として日本で古くから言い伝えられてきた。作品で主人公らは、近いうちに鬼が橋を渡ってきて「神々を生きたままむさぼり食う」と教えられ、まだ見ぬ敵との戦いに備える。

 ONI展を企画した制作会社「ブルーシープ」(東京都武蔵野市)によると、展覧会はネット配信が始まる前に準備を開始。堤監督が持ち味とする光と陰影で表現される風景の美しさや心理描写を感じてもらえるよう、大きな壁や和紙のスクリーンに映し出すなどの工夫をこらした。水野沙希子プロデューサーは「テレビやパソコンよりも迫力のある映像と音響が楽しめるのではないか」と話す。

 会場ではこのほか、ちょうち…

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