暖房機器メーカー「コロナ」(新潟県三条市)は、新型コロナウイルス感染症の名称に「コロナ」を使わないよう変更を求める要望書を厚生労働省に提出した。社員と家族の不安が将来にわたって続きかねないと訴えている。感染が広がったこの3年余りのこと、社員や社名への思いなどについて、大桃満社長に聞いた。
大桃社長は10日、厚労省で伊佐進一副大臣と面会して要望書を手渡し、変更後の名称に世界保健機関(WHO)が決めた「COVID―19」を提案した。5月に感染症法上の分類が「5類」に引き下げられるのにあわせ、「コロナウイルス感染症2019」などへの変更が検討されていた。
13日、国民の間で定着していることなどを理由に、現在の名称の継続が決まった。
大桃社長は14日のインタビューで、「思いは伝わった。何もしないよりは行動してよかった」と語り、社員と家族が周囲の何げない言葉に心を痛めていたことや、中傷する内容とともに「社名を変えた方がいい」という意見が会社に寄せられたことを明らかにした。
そのうえで社名の由来に触れ、「太陽のように光り輝くコロナなんだ、誇りを持とう、と社員に言い続けてきた」と明かした。(長橋亮文)
記事の後半では、大桃社長がコロナ禍に翻弄された3年間を振り返ります。
コロナ禍は「コロナかっ」と怒られているようだった
大桃満社長との主なやり取りは次のとおり。
――今回の要望に至った経緯…

新型コロナウイルス最新情報
最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[もっと見る]