「宝塚と共に」心の中の小さな炎、死ぬまで 元男役・紫峰七海の情熱

有料記事宝塚歌劇団

尾崎千裕
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すみれForever:48

 宝塚歌劇団の元花組男役、紫峰七海(しほう・ななみ)さんは2000年入団の86期生。花組で男役ひとすじに15年、副組長も務めました。男役として、数々の名作で七変化をみせてきましたが、実は娘役志望だったそう。今もあふれるばかりの宝塚愛について聞きました。

宝塚歌劇団OGのみなさんが、次の人を指名しながらリレー形式で登場するインタビュー企画。今回は、真條まからさんから、紫峰七海さんへ。

 私が生まれた時、もうそこに宝塚があったんです。

 父方のおばあちゃんが、宝塚がすごく好きで、女学生の頃から通っていたほど。アルバムには、はかま姿のスターの方と撮った写真もありました。

両親の初デートは・・・東京宝塚劇場

 その息子にあたる私の父も好きになって、母との初めてのデートが、遊園地でもなく、映画館でもなく、東京宝塚劇場。そんな家族の中に生まれ、宝塚というものを自然と好きになっていました。

 それでも、音楽学校を受験したいって言った時には、「やめときなさい」と言われました。サッカー選手になりたいとか、それぐらいのレベルの話だから、絶対無理だよって。

 でも、あきらめられなくて、1回だけでいいからとお願いして受験しました。1回で受かったのはラッキーでしたね。

 埼玉の田舎で、今みたいにSNSなんかが発達している時代でもなかったので、周囲は宝塚といえばあのお化粧と背中の羽根でしょ、みたいなイメージ。地元では宝塚の話もなかなかできなかったので、音楽学校に入って、宝塚のトークを同期やみんなとできるのがすごくうれしかったです。

受験会場の番号で気付いた事実

 実は、ずっと娘役志望でした。

 紫苑(しおん)ゆうさんのこ…

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