救いの主を「あいつ」と呼ぶ親方 相撲協会は「俺たちのもの」なのか
抜井規泰
新田一郎・東大大学院教授(62)の論理で、「公益財団法人」として認められることになった日本相撲協会。ところが、新田さんの功績を分かっていない親方衆や事務方も、残念ながらかなりの数にのぼる。
以前、ある中堅親方と電話で昔話をしていた時、親方は「あいつ」呼ばわりした。感謝するかどうかは別にして、経緯はきちんと理解はすべきだと思っている。この時、私が「いやいや親方。実はね……」と話した裏舞台を、小欄でもつづらせていただいた。
相撲協会は誰のものか――。建前は「国民のもの」だ。しかし、ベテランの親方衆の感覚では「俺たちのもの」である。
いま100万円超の十両の給金 40年前は28万円
それには理由がある…