第6回元ザ・ブルーハーツ梶原徹也さんが語る「かっこいい」とは何か
北海道小樽市を拠点に活動するミュージシャン、花男(はなお)さん(43)の生き方を紹介する連載「花男 ドッコイ歌い続ける」。元ザ・ブルーハーツのドラマー、梶原徹也さん(59)は2002年、花男さんがボーカルをしていたバンド「太陽族」のミニアルバム「男の子」をプロデュース。自主制作したCDは10万枚売れ、メジャーデビューにつながった。
梶原さんが花男さんの歌や生き方の魅力、そして、自身のミュージシャンとしての活動を語った。
――花男さんとの出会いは。
「東武東上線のみずほ台駅近くの練習スタジオで出会いました。当時僕も太陽族もそのスタジオをよく使っていて、店長から『ブルーハーツのファンでいいバンドがあるから』って言われて会ったと思います。花男君たちから『聴いてください』ってデモテープを受け取りました。メンバー全員が元気よくて、みんな純粋っていうか、ロックに『ガアー』ってのめり込んでいるんだっていうのがわかった。『これから俺たちの音楽で世の中変えていくぜ』って希望にあふれていて、こっちもうれしくなりました」
――曲の印象はどうでしたか。
「曲も歌詞もよかったです。花男君の優しさが出ているなあって思いました。歌詞は世代によって、ぐっとくるだろうなって。歌はブルーハーツ直系の日本語パンクバンドみたいなところがあり、うれしさあり、照れくささありっていう感じでした。その後、ロックバンド『アナーキー』のギタリストだったマリさん(故・逸見泰成さん)と一緒に、太陽族のミニアルバム『男の子』のプロデュースを担当しました」
――花男さんが歌い続けていることについて、どう思いますか。
「自分の中からわき出る何かを自己表現したいという気持ちがないと、やっぱり歌は歌えないと思う。そこがやっぱりミュージシャンなんだなあって思う。バンドが休止してからいろいろ紆余(うよ)曲折あったと思うけど、その積み重ねの中で今の花男君ができているわけで、いまの40代の花男君が、心の中から歌い続けている姿はすっごくかっこいいです。ミュージシャンとして正解だと思います」
――梶原さんがいま力を入れていることは。
「情熱を注いでいる一つが…
- 【視点】
ブルーハーツ、中学時代にヘビロテしてました。リンダリンダ、TRAIN-TRAIN、人にやさしく、情熱の薔薇、終わらない歌、チェルノブイリ……。ご多分にもれず、あの年代にありがちなやり場のない怒りを抱えていた不肖・私。何かの拍子にムシャクシャ