「敵は自民」不満渦巻く自民、維新が狙う 保守分裂の奈良知事選

有料記事統一地方選挙2023

上田真美 米田千佐子 大滝哲彰 丘文奈
[PR]

 9道府県の知事選が告示され、統一地方選がスタートした。それぞれの地域が抱える課題に向き合い、4年間のかじ取りを担うリーダーは誰なのか。有権者の選択の結果は、17日間の選挙戦を経て明らかになる。

 6人が立候補した奈良県知事選は、地方議員や首長らの対応が分かれる保守分裂選挙となった。

 23日朝、奈良市の大和西大寺駅で無所属新顔の平木省氏(48)は第一声を上げた。「奈良県は伸びしろがナンバーワン、経済成長日本一の奈良県を必ずつくってみせます」

 高市早苗・経済安全保障担当相が会長を務める自民党県連や立憲民主党県連の推薦・支持を受ける平木氏。自民党の小林茂樹衆院議員や堀井巌参院議員、県議会議長、立憲の県議の姿もあった。

 同じ頃。これまでの選挙で自民党の支援を受けてきた無所属現職の荒井正吾氏(78)の出陣激励会には、国民民主党県連の関係者に加え、県内の御所(ごせ)市と五條市、安堵(あんど)町の3首長が応援に駆けつけた。

 荒井氏はリニア中央新幹線の新駅誘致に注力してきた経験をアピール。「ここで駅ができなければ、取り返しのつかないことになる」と訴えた。御所市の東川裕市長は「(荒井氏は)これまで大改革を進め、今の奈良県に必要な人」と述べた。

内紛抱えたまま選挙戦へ 高市氏は地元帰らず

 保守分裂のきっかけとなった…

この記事は有料記事です。残り1371文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

  • commentatorHeader
    前田直人
    (朝日新聞デジタル事業担当補佐)
    2023年3月24日11時5分 投稿
    【視点】

    自民党勢力が分裂して争う「保守分裂」は、身内の食い合いとなって結果が読みにくい展開になります。今回の統一地方選の中で、私がとりわけ注目しているのがこの奈良県知事選と徳島県知事選です。 奈良は、いま何かと話題の高市早苗氏の地元で、なおか

統一地方選挙・衆参補選2023年

統一地方選挙・衆参補選2023年

ニュースや連載、候補者など選挙情報を多角的にお伝えします。[もっと見る]