ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に心を揺さぶられながら、アスリートの能力とか、価値について考えている。
大谷翔平にしても、ダルビッシュ有にしても、選手としての能力が超一流であることに疑いの余地はない。
むしろ、気になっているのはグラウンドを離れたときのことだ。彼らの振る舞いや言葉がチームや社会に大きな影響力を生み出している。
ダルビッシュは事前合宿から若手投手ら国内でプレーする選手と積極的に関わり、「野球を楽しもう」と繰り返したという。大谷は決勝前のロッカールームでチームメートに「きょう一日だけは、彼ら(米国選手)への憧れを捨てて、勝つことだけ考えていきましょう」と語りかけた。
そんな細かなひとつひとつがあって、優勝までたどり着いた。「プレーで結果さえ出せば、文句ないでしょ」だけのアスリートはいられない世界。勝ちたいとか、チームを良くしたいという気持ちの奥底にある、野球への強い思いが2人には共通していたように感じる。この先、日本代表でプレーできる選手の基準も一気に高まったはずだ。
side change
サッカーを30年以上にわたって取材してきた潮智史記者が独自の視点でつづるコラムを連載でお届けしています
メキシコに逆転勝ちした準決勝があった21日、サッカーでは異例ずくめの記者会見が都内であった。
日本代表主将だった長谷部誠…
- 【視点】
ひととひとがつながって、1+1が2以上になってチームとして力を増すのは、日本の武器なんだろうと思います。今回のWBCで侍ジャパンでプレーする選手に求められる精神性とか基準は上がったと思います。 そういったことはサッカーの日本代表、サムライブ