「正式連絡なかった」 参院議運委員長、ウクライナ訪問で政府に苦言
磯部佳孝
岸田文雄首相のウクライナ電撃訪問をめぐり、参院の石井準一議院運営委員長が23日の議運委理事会で、政府から議運委員長の自身に対し「正式な連絡がなかった」として、政府側に国会への連絡ルートを決めておくように求めた。
石井氏によると、首相がウクライナを訪問した21日に政府から正式な連絡はなかった。同日昼すぎ、官房副長官から石井氏の携帯にショートメールで非公式に連絡があったが、首相のウクライナ訪問自体を伝えるものではなかったという。
訪問をめぐっては、首相は自民党幹部に21日午前10時ごろに電話で連絡を入れており、石井氏は「国会軽視」とならないよう苦言を呈した形だ。政府は、「持ち帰って政府内で協議する」と応じたという。
国会会期中の首相の外国訪問は、慣例的に国会の事前了解が必要。だが、ウクライナ訪問については、与野党は首相の安全面などを考慮して「事後報告」でも可能としていた。(磯部佳孝)
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