岡山高島屋と半世紀 新聞・テレビに年間300本売り込む広報担当者
神崎卓征
1973(昭和48)年に開業した岡山市の百貨店、岡山高島屋に翌74年に入社して以来、片山進さん(71)は一度も転勤することなく、勤続してきた。退職後も嘱託として広報を担当。新聞社やテレビ局などに催し物の宣伝をして回る日々を送る。「岡山高島屋と半世紀、一緒に歩んだ人生です」
岡山市北区生まれ。入社後すぐ、おもちゃ売り場の担当に配属された。しかし3カ月で婦人肌着の担当になり、当惑しながら百貨店の基本を学んだ。その後、外商部などを経て、93年に宣伝部に配属。百貨店の魅力を伝える仕事に従事するようになった。
新聞5社とテレビ6社を中心に、月に1~2回訪問する。「ファクスで知らせてくれてもいいのに」と言われることもあるが、飽くまでも対面での話を重視する。「受付の人や記者の顔を見て、支局長、総局長と話せる機会があれば、それが大きな『取材』の勉強にもなるから」と話す。
「取材」というのは、岡山高…