中国の習近平(シーチンピン)国家主席とロシアのプーチン大統領が21日の首脳会談を経て、共同声明を発表しました。ロシアのウクライナとの停戦に目立った進展はありませんでしたが、中ロ両国は日米など西側諸国に対抗していく姿勢も強調しました。防衛省防衛研究所の飯田将史・地域研究部米欧ロシア研究室長は「国際秩序を変えようとする中国の動きを軽視してはいけない」と指摘します。
――ウクライナ問題で、停戦に向けた目立った進展はありませんでした。
習氏は、本気でプーチン氏に停戦を働きかけたわけではありません。訪ロの最大の目的は、ロシアとの関係強化です。中国が米国に対抗するためには「強いロシア」が必要です。プーチン氏が嫌がることはしないでしょう。
中ロ両国には「米国が主導する国際社会の動きは、自分たちの安全保障上の利益を大きく損ねている」という共通の認識があります。ウクライナ問題で、中国がロシアに対し、私たちが期待するような停戦に応じるよう説得することはありません。
共同声明にも、中ロ共通の戦…

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