判決宣告に裁判官のミス、全面勝訴でも控訴できる? 最高裁が初判断

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遠藤隆史
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 裁判で全面勝訴したが、判決の言い渡し手続きに裁判官のミスがあったので、控訴審で正しく判決を出し直してほしい――。そんな原告の控訴が認められるかが争われた裁判の上告審で、最高裁第二小法廷(尾島明裁判長)は24日、控訴は認められるとの判断を示した。すでに全面勝訴しているため控訴はできないと判断した二審・大阪高裁の判決を破棄し、審理を同高裁に差し戻した。

 一審段階で全面的に勝訴した原告が控訴できるかについて、最高裁が判断を示したのは初めて。

 裁判では、遺産相続をめぐり、原告が自身の最低限の取り分にあたる「遺留分」の確保を求めた。被告側は裁判で何も主張せず、一審の和歌山地裁は原告の請求を全て認めたが、判決の言い渡しを、それまで審理を担当していない裁判官が調書による判決で行った。

 民事訴訟法は、判決を言い渡…

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