「あなたのように頑張りたい」、死んだゾウへ今も寄せる思いのわけは

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平山亜理
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 戦後、日本の子どもを励ましてほしいとの願いを受けて来日し、2016年に死んだアジアゾウのはな子。生涯の大半を過ごした井の頭自然文化園東京都武蔵野市)には以後、ゾウはおらず、今後も来ない。ただ死後7年近くが経った今でも、はな子に思いを寄せ、園を訪れる人は後を絶たない。

 「はな子のように精いっぱい生きたい」

 「はな子のように頑張りたい」

 毎月26日の月命日。同園には、はな子あての手紙が今も届く。年を重ねるはな子の姿に自分を重ね合わせ、励まされたというもの。はな子の存在が当時の自分の心の支えだったと感謝を伝えるもの。天国で幸せに過ごしてほしい――。そんな思いを訴えるものもある。多くは女性からだという。

 はな子は1949年に、タイからやってきた。戦後、海外から来たゾウの中では1頭目。当初は上野動物園東京都台東区)で飼われており、戦時中の猛獣処分で餓死させられ、童話「かわいそうなぞう」のモデルになった「花子」の名を継いだ。

 井の頭自然文化園に移ったの…

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