死産双子の「遺棄」無罪、全国の支援者も喜び「大きな意義があった」

有料記事

田中恭太 堀越理菜
[PR]

 熊本県の自宅で死産した双子の遺体を段ボール箱に入れるなどして遺棄したとして、死体遺棄罪に問われたベトナム国籍の元技能実習生、レー・ティ・トゥイ・リン被告(24)の上告審で、最高裁第二小法廷(草野耕一裁判長)は24日、リンさんを有罪とした一、二審判決を破棄し、無罪とする判決を言い渡した。

 死体遺棄容疑での逮捕から、2年4カ月。全国から集まった無罪を願う声も、リンさんや弁護団を後押しした。

 弁護団は昨年、最高裁に提出する意見をネットで公募した。国内外の出産経験者や宗教家らから、「(有罪とするのは)理不尽だ」などとする127通の書面が集まった。

 意見書を送った一人で、2~8歳の3人の子を育てる神奈川県の渡辺小百里さん(36)は、無罪判決を受け「本当によかった。意見が少しでも判決に反映されたと信じたい」と安堵(あんど)した。

 緊急帝王切開の末に出産した経験から「孤立出産で死産なら、リンさんはなおさらつらかっただろう」と考え、死産時の母親の心身をきちんと理解してほしいという意見を書いた。

 「リンさんだけでなく、すべての女性に関わる問題。孤立出産前に支援の手を差し伸べられる社会であってほしい」とも話した。

 リンさんを支援してきた慈恵…

この記事は有料記事です。残り366文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません