制度に泣いた先輩も 翠富士、静岡勢の悲願へ「引きずり下ろす」
鈴木健輔
(大相撲春場所 13日目)
軽量ゆえのスタミナ切れか、三役常連の壁が高いのか、それとも重圧か。優勝戦線を引っぱってきた翠富士が小結、関脇、関脇に3連敗。先頭の座を失った。
立ち合い後のいなしにつんのめると、豊昇龍に主導権を握られた。両差しは極(き)められ、体が浮いた。今度は左上手を頼りに守勢を耐えたが、最後は下手投げに崩れ落ちた。「食らいついて行けたんですけど、負けたら意味がない。力不足」と、唇をかんだ。
出身地の静岡県焼津市ではこの日から市役所でパブリックビューイングが始まった。千秋楽まで小兵の挑戦を見守る予定だという。
優勝制度ができた1909年…