駅前はマンションばかり…千葉市、オフィス整備に最大20億円補助
重政紀元
駅前をマンションばかりにしない――。中心市街地の商業機能の低下が進んでいることを受け、千葉市は新年度から、老朽化したオフィスビルの建て替えや増築をした場合、経費を補助する制度を導入する。1件あたりの補助額は最大で20億円になる。
新設するのは「高機能オフィスビル建築促進事業補助金」。対象地区は①千葉駅周辺②幕張新都心③蘇我駅周辺の3地区。建物床面積のうちオフィス分にかかる固定資産税課税標準額について補助する。
①の指定地域の場合、補助率は最大20%(上限20億円)。②と③は同10%(同10億円)。原則10年間の分割交付となる。増築でもこの半分を補助する。市企業立地課によると、同様の制度をつくるのは20指定市で9番目で、上限額の20億円は横浜市に次ぐ規模という。
対象は今年4月から2028年3月までに契約を結んだ工事。建設条件として、オフィス床面積が千葉駅周辺では2万平方メートル以上、それ以外は5千平方メートル以上とする(増築はこの半分)。環境負荷の軽減措置や、天井高2・7メートルの確保など高機能オフィスの設備、まちづくりや景観への配慮なども求めている。
企業の要請あってもビルがない 老朽化で賃料取れず
千葉市のオフィスビルの空室…