5月に主要7カ国首脳会議（G7サミット）が開かれる広島市。市長選は、4選をめざす現職で無所属の松井一実氏（70）に、共産党広島県委員会書記長の高見篤己氏（70）ら新顔2人が挑む構図となった。

　広島選出の岸田文雄首相は今月、ウクライナの首都キーウを訪問。ゼレンスキー大統領がオンライン参加の意向を示すなどG7サミットへの注目も高まり、新市長には被爆地の首長として核兵器廃絶を世界に働きかける役割が求められる。都心再開発など松井氏の市政運営の評価も焦点だ。

　松井氏は出陣式で「世界に誇れる街づくりに引き続き挑戦する」と第一声。国際NGO平和首長会議の会長として「1万の加盟都市をめざす」と訴えた。

　高見氏は原爆ドーム前で第一声を上げ、「政府に核兵器禁止条約に参加するよう訴える。サミットの場も活用し核兵器廃絶を世界に発信したい」とした。