ロシアのプーチン大統領は25日に放映されたロシア国営テレビの番組で、隣国ベラルーシに戦術核を配備することで合意したと明らかにした。同国のルカシェンコ大統領の要請を受けたとしているが、ウクライナを軍事支援する米欧を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられる。米欧側は、プーチン氏による新たな核による脅しとみて、冷静に対応する構えだ。
プーチン氏は「米国が戦術核を北大西洋条約機構(NATO)の同盟国に配備してきた」と指摘。「我々も同様の合意をした。核不拡散の国際的な義務に違反するものではない」と主張した。英国によるウクライナへの劣化ウラン弾の供給が、合意のきっかけとなったとも示唆した。
プーチン氏は「戦術核を引き渡すことはない」と管理権は渡さないとしながらも、すでにベラルーシの軍用機10機が準備態勢を整えたほか、核兵器の搭載が可能な短距離弾道ミサイル「イスカンデル」をベラルーシに引き渡したと述べた。「4月3日から乗員の訓練を始め、7月1日にはベラルーシ領内に戦術核の特別貯蔵設備の建設が完了する」とした。
プーチン氏が発表した狙い
米国務省のパテル副報道官は…

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