「監督が勝たせてやる」ではない 作新学院の監督が気付かされた敗戦
安藤仙一朗
選抜高校野球大会で23年ぶりの8強入りを決めた作新学院(栃木)。3回戦の英明(香川)戦では3度先行されたものの、九回に2点本塁打で逆転した。
作新学院の小針崇宏監督(39)は、試合後「選手たちが、最後まであきらめなかった」と振り返った。
かつては「監督が選手を勝たせてやるものだ」と考えていた小針監督。改めたのは、一つの敗戦がきっかけだった。
試合をするのは、選手です。
選手の中にも「監督を勝たせてやりたい」という思いが出てきて、お互いに思いやる心で一つになった時、実力以上の力が出てくる。
片方の気持ちだけでは、不十分なんです。
そのことに気づかされた試合があります。
就任5年目の2010年夏…