電動工具大手が「買いたたき」 10年以上、単価据え置き 公取委
米田優人
公正取引委員会は27日、電動工具大手「工機ホールディングス」(東京)に対し、下請法違反(買いたたき)で再発防止を求める勧告を出したと発表した。
公取委によると、同社は2021年1月、電動工具の付属品の製造を委託した個人事業主が単価の引き上げを求めたのに対し、具体的な計画がないのに段階的に単価を引き上げると説明し、製造原価を下回る単価を受け入れさせた。単価は09年ごろから据え置かれていたという。委託先が別業者に変わった際に定めた単価は3倍超だった。
下請法は、類似品の価格などに比べて著しく低い下請け代金の額を定めることを禁じている。同社は公取委の調査に「違反行為との認識がなかった」と説明。不当に得た約302万円を下請けに支払った。
同社は1948年、日立工機…
- 【視点】
会社のHPをみると、「人と共に歩む工機ホールディングス」との経営ビジョン(大切にすべき価値観)が掲げられています。〈お客様の立場に立って考え行動し「あたりまえのことを、ばかにしないで、ちゃんとやる」(ABC作戦)を徹底する〉とも記されてい