国際人権団体、HRWに新代表 オーストラリア育ちのハッサン氏就任
ニューヨーク=遠田寛生
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)は27日、ティラナ・ハッサン氏の代表就任を発表した。昨年8月末で前代表ケネス・ロス氏が退任して以降、代表代行を務めていた。
ハッサン氏は2010年にHRWに入りアフリカやアジア、中東での緊急事態を担当。国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」の危機対応担当ディレクターを経て、20年にHRWに戻り、調査や法務、コミュニケーション部門などを統括していた。
シンガポールで生まれたが、シンガポールの住宅政策に関する父の学術研究が政府の怒りを買い、家族はオーストラリアへ移住したという。自身を含めた家族への人種差別や偏見、抑圧の経験が、活動を決意させる一因になっているとしている。
代表就任にあたり、ハッサン氏は「権力者たちに圧力をかけて、権利尊重の未来を実現することを期待しています」などとコメントしている。(ニューヨーク=遠田寛生)
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