増える中学校制服の共通化 生まれた思わぬ効果で保護者の悩みに対応

有料記事

田中祐也
写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
[PR]

 公立中学校で地域共通のブレザーの制服(標準服)を採用する自治体が全国で増えている。性差の少ないデザインにすることがきっかけだが、思わぬ効果も生まれている。

ワールドがデザインした神戸の制服

 神戸市北区の市立八多(はた)中学校は4月から、カリキュラムや学年の区切りを変更できる小中一貫の義務教育学校となる。節目にあわせて、制服を変更することを決めた。

 新しい制服は、港町の神戸をイメージしたマリンカラーの紺が基調のブレザーだ。上着の左胸には錨(いかり)マークのワッペン、青いチェック柄が特徴の「神戸タータン」のネクタイやリボンをあしらう。地元のアパレル大手のワールドがデザインした。

 この制服は「神戸モデル標準服」といい、神戸市教育委員会が2023年度から導入を決めた。初年度は八多中のみだが、25年度からは市内の全82校で希望する生徒は着用できる予定だ。リボンやネクタイのデザインなどで他校と差別化を図るという。

 義務教育学校に進学する市立八多小学校6年の石井優羽さんは「大人っぽいデザインでカッコいい。試着したら賢そうに見えた」と笑顔。向井友希さんは「神戸で自分たちが最初に着られてうれしい。でも、どの学校も同じような制服になったら、八多中らしさはなくなるかも」と話した。

ブレザーの標準服が増え、どんな効果が生まれたのか。ブレザーの制服の歴史を振り返るとともに、今後の行方を取材しました。

 地域共通デザインの制服は…

この記事は有料記事です。残り1579文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません