東レ、13年ぶりに社長交代へ 大矢副社長が昇格、日覚氏は会長に

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江口悟
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 東レは27日、大矢光雄副社長(66)を社長に昇格させる役員人事を同日の取締役会で内定したと発表した。日覚(にっかく)昭広社長(74)は代表権のある会長に就任する。社長交代は13年ぶり。6月の株主総会後の取締役会で正式に決定する。

 日覚氏は同日の記者会見で、「2023年度は新たな中期経営課題をスタートさせる年。私もまだまだ責任を持って取り組んでいく。6月以降は大矢新社長と二人三脚で、その完遂に向け、邁進(まいしん)していく」と強調した。大幅な若返りは選択せず、大矢氏に継承する理由を問われると、「今の厳しい状況を考え、知識や経験、実力、人望を満たす人に引き継ぐのがいいと考えた結果だ」と答えた。

 大矢氏は自身を「根っからの営業マン」と紹介。高付加価値商品を提案する営業力の強化に世界規模で取り組み、収益拡大につなげる決意を示した。昨年発覚した樹脂製品の国際認証をめぐる品質不正問題への認識を問われると、再発防止策の徹底を続けていく考えを示し、「品質は当社の一丁目一番地」と強調した。

 大矢氏は慶応大法学部を卒業後、1980年に入社。繊維関連の営業に長く携わった。産業資材・衣料素材事業部門長、東レインターナショナル社長などを経て、2020年に副社長となり、営業やマーケティング部門を担当してきた。

 また、東レは27日、25年…

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