「戦争が続き…」 インド議会、ロシアからの兵器納入「滞っている」
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、ロシアからインドへの兵器納入が滞っているとの報告書を、インド議会がまとめていたことが分かった。インドは主要兵器の半分近くをロシアに依存している。
21日付の報告書によると、予算をめぐる質問に対してインド空軍の担当者が「ロシア・ウクライナ戦争の影響でいくつかの納入がうまくいかなかった」「戦争が続いているため、納入が止まっている『主要なプロジェクト』がある。年内に納品される予定だったが、行われない」などと述べた。また、納入できないことについて「(相手国が)文書で伝えてきた」とも説明したという。
報告書は「主要なプロジェクト」の詳細や、相手国の名前を明らかにしていない。だが、ロイター通信によると、インドは2018年にロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」の購入契約を結び、3基は届いたものの残り2基を待っている状態だという。
インドは旧ソ連時代からロシアと良好な関係を築いてきており、武器の調達も頼ってきた。ただ、地元メディアは、ロシアへの依存を緩和するためにインドがフランスや米国、イスラエルなどにも調達先を広げてきていると指摘。モディ政権が兵器の国産化にも注力していると伝えた。(ニューデリー=真田嶺)
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