前大統領一族の農場に100人乱入 山刀で武装、ヒツジ略奪 ケニア
ヨハネスブルク=遠藤雄司
アフリカ東部ケニアのケニヤッタ前大統領の一族が保有するナイロビ郊外の農場に27日、山刀などで武装した100人以上の人々が侵入し、ヒツジなどの家畜を略奪した。地元紙スタンダードなどが報じた。侵入者たちは現場で取材していた地元記者たちをも襲撃した。動機は明らかになっていないという。
報道によると、昨年の大統領選でケニヤッタ氏が支援したものの落選したオディンガ元首相の一族が経営する工場も同日、何者かによってガラスが割られたという。
野党指導者でもあるオディンガ氏は今月20日、小麦やトウモロコシ価格の急騰など生活費の上昇に対応できていないルト大統領の政権を批判する大規模な抗議活動を行った。昨年の大統領選にも不正があったなどと主張し、この日も各地で抗議活動が行われた。
地元紙ネイションによると、デモ隊と警察の衝突も発生し、同国西部キスムでは警察の銃撃で20代とみられる男性1人が死亡した。(ヨハネスブルク=遠藤雄司)
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