亡き友・小坂忠へ届け 「米軍ハウス」から始まった音楽フェス復活

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深津慶造
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 18年前、埼玉県狭山市の県営狭山稲荷山公園(旧称ハイドパーク)で、ある野外コンサートが開かれた。

 細野晴臣さん、小坂忠さん……。1970年代に公園周辺の「米軍ハウス」に住み、日本のロック界を切り開いたミュージシャンたちが集まった。

 資金難で2年しか続かなかったが、ファンの間で「伝説」として語り継がれるこのコンサートが、今春、復活する。ある言葉を残したミュージシャンの死をきっかけとして――。

 2005、06年に開かれた「ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル」は、かつて米軍ハウスに住んでいたミュージシャンらが、当時の空気感を現代に伝えようと企画したコンサートだった。

 米軍ハウスは、当時の米軍ジョンソン基地(現在の航空自衛隊入間基地)に勤務していた米兵用に造られた住宅で、米軍撤退に合わせて一般に貸し出されていた。

 家賃が安い割に広く、比較的大きな音が出せるため、若いミュージシャンたちが移り住んだ。細野さんや小坂さん。そして、のちにコンサートを主催することになる音楽プロデューサー麻田浩さん(78)もそうだった。

 長髪にブルージーンズ。互い…

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