来年の春から使われる小学校教科書の検定結果が28日、公表された。2018年度から「特別の教科」となった道徳では、教えるべき項目として学習指導要領が挙げる「伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度」の扱いが「不適切」とする意見が、検定を申請した6社の教科書18点のうち5社9点に計13件ついた。いずれも、個別の記述ではなく、教科書全体として記述が不十分だという指摘だった。教科書会社側が13カ所で記述を追加、修正した結果、いずれも合格した。
光村図書は6年生の教科書で指摘を受けた。秋田の伝統工芸品である曲げわっぱの話を聞いた小学生がその魅力に気付くという内容の「曲げわっぱから伝わるもの」という読み物教材の末尾にある、「曲げわっぱの他にも、昔から日本各地で大切にされているものがあるよ。調べてみてもいいね」という問いかけを「君が思う日本のよさはどんなものかな。それらのよさを、どうやってよりよいものにしていきたいかな」と修正した。発問は工芸品や伝統技術という具体的な話題から離れ、より抽象的になった。
また、教育出版は3年生の教…