採用ウェブテストを「替え玉」受検 男に有罪判決「信頼害する行為」

村上友里
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 企業の採用試験で使われるウェブテストを「替え玉」で代行受検したとして、私電磁的記録不正作出・同供用罪に問われた元会社員田中信人被告(28)の判決公判が28日、東京地裁(香川徹也裁判官)であった。判決は「企業のウェブ上の適性検査に対する信頼を著しく害する行為」として、懲役2年6カ月執行猶予4年(求刑懲役2年6カ月)を言い渡した。

 判決によると、田中被告は2022年3~4月、就職活動中の3人の代わりに、クレジットカード会社など民間3社のウェブ上の適性検査を受けた。

 判決は、本来の受検者から報酬を受け取っていた被告について「犯行に至った経緯や動機にくむべき点は乏しい」と指摘した。一方で、代行受検は人助けの気持ちだったとし、更生の意欲も認められることから執行猶予が相当と判断した。(村上友里)

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