小学校教科書のデジタル対応充実 教員から「使いきれない」の声も

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上野創 嘉幡久敬
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 来春から使われる小学校の教科書の検定結果を、文部科学省が28日に公表した。今回検定を受けた小学校教科書は、デジタル化への対応が大きく進んだ。政府の「GIGAスクール構想」が2020年度以降に本格化し、小中学生に1台ずつ情報端末が行き渡るなか、検定に合格した全ての教科書にQRコードが掲載された。リンク先の各社独自の映像や音声などの教材も大幅に充実した。

 「『1人1台』の端末を有効に使いたいと考えた」

 東京書籍の道徳教科書の担当者はそう話す。それぞれの読み物教材の冒頭にQRコードを入れた。児童が持つタブレット端末のカメラ機能でQRコードを読み込むとネットにつながり、教材の朗読を聞いたり、関連する映像を見たりできる。「読むのが苦手な子もいるので、音声や映像で理解しやすくした。子どもの特性に合わせて活用してもらえるといい」と話す。

小学英語、デジタルで300単語追加し計1千語に

 同社の英語教科書では、英単…

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    宮坂麻子
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2023年3月29日10時36分 投稿
    【視点】

    GIGAスクール構想で、1人1台端末が大半の小中学校に整備されて、今年で3年目になります。端末をうまく活用し、子どもたちが自主的に学ぶツールとして、どんどん広げている学校がある一方で、この記事にあるような、「必要な場」「必要な時間」だけで、

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