ジェネリック薬の日医工、29日上場廃止 品質不正で経営危機の末に
田中奏子
ジェネリック医薬品大手で経営再建中の日医工(富山市)の株式が29日、東京証券取引所(プライム市場)から上場廃止となる。28日には最後の取引が行われ、終値は前日と同じ35円だった。
日医工は昨年末に私的整理の一つの事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)が成立。投資ファンドと医薬品卸大手が出資する会社の完全子会社になることが決まっていた。
日医工は2010年に東証1部に上場。ジェネリック医薬品業界で、一時は売上高が首位だった。しかし、品質不正や米国子会社の事業失敗で多額の損失を出し、経営危機に陥った。
創業家出身の田村友一前社長は今月8日付で退任し、後任にスイス製薬大手の日本法人で社長を務めた岩本紳吾氏が就任。新体制下で経営再建を目指す。(田中奏子)
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