イスラエル国内で深刻な対立を引き起こしている政権の司法「改革」案について、ネタニヤフ首相は27日、法案審議を一時中断させる考えを表明した。ただ抗議を続ける市民の一部を「国を引き裂く過激派」と非難し、あくまで法案を成立させる強気の構えは崩していない。事態が沈静化に向かうかは不透明だ。
ネタニヤフ氏は27日夜、臨時のテレビ演説で、「国内の分裂は望んでいないし、内戦になることもあってはならない」とした上で、「対話の時間」が必要として国会審議を一時中断するとした。ただ「改革」は必要とし、中断は一時的なものであると強調した。
同盟関係にある米国のジャンピエール・ホワイトハウス報道官は27日、「民主主義にかかわる根本的な制度改革は、できる限り広範な市民の支持を得るべきだ」との声明を発表。ネタニヤフ氏の判断を歓迎した。
司法「改革」案は、最高裁判…